農法について

私たちがたどり着いた自然派農業

 農業を始めた頃、私たちは一般的な栽培マニュアルなどの指示通り農薬をかけて栽培していました。ですが、この時にかけていた農薬が堪らなく臭く、咳きこむほどでした。この先農業を続けていく上で、この臭いものを散布し続けなければいけないのは無理だと感じるようになりました。 

農薬を使った従来の農法に嫌気が指した私たちは、体にも作物にも優しい、自然の中にあるものを使用し育てる方法を模索するようになりました。
様々な農法を調べていく中、有機農法の第一人者である高知は四万十の浦田氏、和歌山の角氏らにも教えをいただける機会も得ることができ、そこからさらに独自に研究を重ね、今の自然派農法にたどり着きました。

人にもミツバチにも優しい

インターネットなどで調べてみると、『有機栽培や無農薬栽培の物でも危険性がある』『農薬を使用しても人体には影響のない程度であるから大丈夫』どの情報を信じて良いのか、よく分からない人もたくさんいることでしょう。私も初めはどちらが本当なのかわかりませんでした。

私たちが栽培している作物は、ミツバチの交配の力を借りて栽培しています。実は、ミツバチは農薬に非常に弱い生き物で、特にネオニコチノイドを含んだ農薬を使用すると、飼育しているミツバチの神経系を破壊し多くの蜂が死んでしまうのです。交配シーズンになると、見定自然農園は、毎日ミツバチが元気よく飛び回っています。また、農薬が着いていない苺は洗わずにも食べていただけます。体にもミツバチにも優しい農法です。

究極の農法を追い求める。研究はまだまだ続く。

例えば果実が付いてからは防除や、栄養分の補給の為に、江戸時代より続く、海水を希釈し散布する方法をとっていたりします。また、土作りなどは藁や海藻を利用した土耕農法も採用しております。その多くは科学薬品の無かった時代に先人達が行っていた農法です。調べれば調べるほど、先人たちの偉大さを感じます。今を生きる生産者の一人として自然由来のこの農法を受け継ぎ、より良いものにしていきたいと思っております。そのためにも、本当に体にも作物にも優しい甘い苺を目指して、日々研究を重ねています。

『様々な有機資源を利用し、その力を最大限に活かした健康で丈夫な作物を栽培すること』を心がけ、日々農業と向き合っています。